地球の裏側から住まいづくり10)ショールーム訪問記



(写真は、ショールームで畳コーナーを体験する父。小さくなりますが、うちにもこんなスペースを作る予定です)

お願いする建築家が決まった後は、コンセプトに基づき間取りやインテリアなど様々な打合せを行います。

私がロンドンにいる間は、遠距離ながらもメールやスカイプで行います。

最近はインターネットのおかげで、打合せやリサーチなどは場所に関わらずしやすくなりました。

そして私の一時帰国中に、建築家の先生との打合せ、ショールーム訪問が続きます。


設備や内装は住む本人達が確認することが大切ですが、全ショールームにいくことはできません。なので、私の方で予め見るべきところを絞っておいて、ルートを組んで案内します。休憩場所やランチ場所もバランス選んで組み込んで、まるでショールームツアーです。


とは言え、こんなに多く家族で出かけるのは久しぶり。


実は両親は職場結婚?だったらしく、その職場があったという中野坂上から西新宿の変貌ぶりを前に、昔話に話が咲いたりします。決めることは多く大変ですが、そんな時間もいい思い出になればいいなぁと願うばかりです。

私自身も今回は、「施主家族兼デザイナー」という立場で改めて多くのショールームを巡り、今までとは違う新しい気付きがたくさんありました。


余談ですが、いくつかのショールームを訪ねた際は「施主家族です」といい、自分がデザイナーであることは敢えて言いませんでした。


せっかくなので「お客様目線」で接客されるのも参考になるかと思ったのです。

でも打合せの最初に概要を先方に説明して、その後も両親相手にいろいろ補足説明していると、だいたいバレてしまいました。隠せないものなんですね。笑



ショールームやショップでも、取り扱い製品を用いてのプランは作ってもらえます。

でも施主の目指す方向を常に念頭において、予算やスケジュールも含めて全体のバランスを取りながら決めていくのはやはりインテリアデザイナーの仕事で、施主の立場にいるからできることだと改めて感じました。

全体の予算内で、使うべきところに使い、減らせるところは調整する。

そんなさじ加減は本当に難しく、使う人の価値観や使い方によります。


それと機能面に関しても、一見素晴らしい機能でも、必ずしも万人に便利なわけではない、とも実感。

引き出せば一度に見渡せるキッチンキャビネットの引き出し。

私は便利だと思いましたが、高齢の母には少し重い。使う人の状況を考慮して選ぶことが大切です。




新しい家での生活とは言え、全てが新しく…というのも、シニア世代の両親にはそぐわない気がしました。

思い入れのある家具やモノだってそれなりにあるし、今まで築いてきた生活習慣が大きく変わり過ぎるのもむしろ不便です。

なので、改善したいところを覗いては今までと同じように暮らせるようにしました。

例えばキッチンのシンクが右でコンロが左とか、今のキッチンのどこをどう使っているかを研究したり。

うちはいくつかの思い入れのある家具が新しい家に行くので、それに馴染む空間になることも必要です。

思えばロンドンの生活でいつも新旧ミックスしたものに囲まれているので、そういう「古いものと新しいものをつなぐ」というのがとても自然に思えます。

プロジェクトの最初にいつもテーマを決めるんですが、これは「つながる家」にしたのです。

家族と住むマイホームを持った兄家族、独立し地球の裏側に来てしまった私、今までもこれからもお世話になるご近所の方々、場所と時間を越えて、この家でもう一度つながるといいなと思っています。



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