ミラノの思い出2019年4月 街中のイベント


さて、続いてはミラノデザインウィーク中に街の中心地で行われている、デザインイベントのお話です。

ミラノデザインウィークと言えば、世界中から40万人近い来場者を集める、世界最大級のインテリアイベントです。

展示会場でのインテリアのプロ向け家具新作発表会の他に、ミラノの街中でも多くのイベントが行われています。

常設のショールームやショップもこの期間に合わせて盛り上がり、また多くの特設会場もできて、賑わいます。インテリアのショールーム以外にも、ファッションのブランドも多く参加しているのが特徴で、一般の方でも楽しみやすく、街中で盛り上がっているので、お祭り!という雰囲気です。

(前編のミラノの思い出1:世界最大のインテリア展示会、ミラノサローネはこちら

エリアの広さの感じとしては、ロンドンだとZone2くらいまでのエリア、東京だと山手線内側の数カ所が開催地、という感じでしょうか。結構広い範囲なので、主要なところを回るだけでも相当な時間がかかります。イベント中は世界中から人が集まるので、行った先でも行列も多く、ローカルではない身としては道に迷ったりもして。。。

今年は日本のハイエンドインテリアマガジンの”モダンリビング”が主催する1日ツアーに参加しました。こちらは何とミラノデザインウィークを10数年に渡り調査し続けている編集部厳選の場所を貸切バスで回るという、効率のよいツアー。各地での解説やバス内でのセミナーもあり、また他の日本人デザイナーの方々とお話する機会にも恵まれて、私としてはとても充実したフォーリ視察ができました。

このツアーと、その他で自分が回った中で、個人的に面白かったと思うところをいくつかご紹介したいと思います。


Nilfar Depot

ツアーの中でお邪魔したギャラリーです。実は一番好みだと思いました。

そのヴィンテージとコンテンポラリーの組み合わせによる、エクレクティックなスタイルです。

このギャラリーのオーナーは、Nina Yashar。イランから1963年にミラノへ移住した彼女は、1979年に最初のデザインギャラリーをオープン。場所は家族経営のカーペット店の隣でした。

自らを”Explorer(冒険者)”と表現し、Discovering, Crossing, Creating をキーワードに、さまざまな文化と時代が対話する空間を創っているという彼女のスタイルは、とても個性的です。

このミラノデザインウィークでは、イタリアンモダンの新作を目にすることの多いのですが、私個人的にはこのような古いものと新しいもの、さまざまなテイストのものが混ざったスタイルが大好きです。



赤い壁面の効果もあってか、何とも妖しげな雰囲気ですが、そこがまた魅力的。


絶妙なアイテムの組み合わせ方です。このギャラリーではアンティークも新しいものも扱われています。アンティークは一点物。このコーディネートもここだけです。



家業がカーペット店だったということで、カーペットには特別な思い入れがあるそうです。

”カーペットは壁の無い部屋であり、その他のアイテムとの相乗効果により、インテリアを会話のある空間にするもの” 

このコーディネートを見ていると、それが伝わってきます。



別の会場では、バーのようなセッティングもありました。ひとつひとつの個性的なアイテムが上手く組み合わさって面白い空間を作り出しています。大好きです!

Rosanna Ornandi

こちらもギャラリーです。ツアーの中でお邪魔しました。

イタリアモダンデザイン界重鎮でご意見番?のRosanna Ornandi のお目にかなったアイテムが展示販売されています。ここをキッカケにその後ブレイクしたデザイナーは多いらしく、トレンドキャッチャーとして注目されているギャラリーの一つだそうです。

いくつもの建物が連なったような広いギャラリーには、多くのブレイク寸前?のデザイナーの作品達が。。ロンドンの展示会で見たものもあり、嬉しくなりました。ユニークなものが多くて、とにかく見ていて楽しい!というのが私の印象です。


鏡なんですが、、、口の中に映るもう一つの鏡もまた面白い。


白い糸で、小指でなくても、、、繋がっています。


ユニークな形のテーブル。


階段の踊り場で目が合ってしまった!


自然と一体化しそうな家具。まるで森の中に住んでいるみたいですね。


Dimore Milan

Dimore Studioというデザイン事務所による、デザインウィーク中の展示。

interstellar (星と星の間の)という近未来的なテーマで、住宅、ホテル、ショップへどのようにデザインを展開するかを表現しているそうで、ここでの展示は抽象的な感じがします。。


展示の全体像。ファブリックで間仕切られたそれぞれのスペースに、ディスプレイができています。


近未来的な雰囲気ですね。不思議な気分になります。

会場のディスプレイは抽象的な感じでしたが、彼らのウェブサイトに出ているインテリアのポートフォリオはインテリアとアートが融合したようなエクレクティックなスタイルで、とても素敵だと思いました。


(写真はサイトから引用しています。)

今回は立ち寄れなかったのですが、常設のギャラリーもあるらしく、次回はぜひ行きたいと思います。

ギャラリーのサイトはこちら

このミラノデザインウィーク期間中の街中では、インテリア以外のブランドの展示もあります。

毎回楽しみなのが、Louis Vuitton.

ノマド(遊牧民)がテーマの展示なので、持ち運べる家具になっています。遊び心が溢れてとても面白かったですね。金額的にはすごく高いのだと思いますが、実際に販売もしているようです。







インテリアの中では使いにくそうな感じもしましたが、ノマド(遊牧民)の家具というテーマで見ると面白い家具達でした。

Via Duriniには日本でも有名なイタリアンモダン家具(Cassina, B&B Italia, Gervasoni, Baxter等)のショールームが立ち並びます。展示会場にブースを出しているブランドもありますが、常設のショールームでじっくりとブランドの世界観に浸るのもいいですね。








ミラノ発の大好きなファブリックブランド、DEDAR

ロンドンにもショールームはありますが、こちらのブランドの世界観が溢れるディスプレイが大好きです。




最後にご紹介するのは、かねてより尋ねてみたかった場所、 Fornasettiのショールーム。

最初に私がこのデザインに触れたのは、壁紙メーカーCole & Sons のFornasetti Collectionでした。

インテリア雑誌でもよく見かける特徴的なデザインです。

Piero Fornasetti(1913 ー1988)はミラノを中心に20世紀に活動した画家であり彫刻家。

当時のイタリアデザイン界の巨匠、Gio Pontiとも親交が深かったそうです。現在は彼の息子さんが後を引き継ぎ、彼のデザインを生かしたアイテムを展開しています。







細かいディテールに、強めのコントラスト、ユーモア溢れる絵柄は一目で彼のデザインとわかる独特さ。

顔をパターン化したデザインが印象的ですが、ちゃんとモデルがいました。

オペラ歌手のLina Cavalieri。


そのバリエーションはなんと500以上、というのが驚きです。

Fornasettiの世界観がいっぱいのこのお店、斬新なデザインが多く、とても楽しかったです。

この他にもたくさんの素敵な展示がありました。

ミラノデザインウィーク中は、体力と時間との戦い(笑)という感じで、毎日数万歩歩きますが、とにかく素敵なデザインに次から次へと出会えるので、できるだけ見たくなってしまうのです。

今回は最終日にモダンリビングのツアーに参加したこともあり、夕方の時間ギリギリまでツアーにいて、お腹いっぱい感を抱えたまま、ロンドンへの帰路に帰りました。

さすがに世界一流のデザインが集まる、ミラノデザインウィーク。多くの本物のデザインに直接降れ、空気を感じられたことはとても貴重な経験になりました。ワクワクするようなミラノデザインウィークの感動が少しでも伝われば嬉しいです!

次は今回のミラノ滞在の番外編でありながら、実は私としては一番楽しみだった、北イタリアのレザー工場と世界遺産建築を巡る1日旅です!記事はこちら

#ミラノデザインウィーク

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