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パリの思い出2)”パリの休日” 歴史に触れて感じる街

さて、前回の続編です。ローマの休日ならぬ、”パリでの休日” のお話。

前回のパリの思い出1)メゾンエオブジェ&デコオフ編はこちら

展示会での日々は充実しつつも慌ただしいものです。

大きな展示会を、新しいサプライヤーを探し、時に打ち合わせをし、プロジェクト用のアイテムを探し、久しぶりに会う方々とも近況を話したいし。。

展示会場視察だけで終わってしまうことも過去にはありました。

ただ、せっかくこの街に来たんです。この時期のために作られた特設展示場以外で、パリという街、文化、歴史を感じたくなり、あえて”パリの休日”というテーマで心を自由にして、この街を感じる時間を作ることにしました。

せっかくこの展示会で出会った素晴らしいモノたちを商材として使うからには、それらの良さが最大限に生かされる ”インテリア” にしたい。

モノだけを入れても、それを受け入れる器としての空間がきちんと整っていなければ、連れて来られたモノが可哀想だと思ってしまうのです。

そのためにはそれぞれの国のこと、文化的、歴史的な背景も含め、多くのことを私自身が学びたいと改めて思ったのです。

そして、正しい使い方や歴史や文化も含めた物語を、言葉の単なる翻訳ではなく、その意味がきちんと伝わるように伝えていくこと。

それが、ロンドンに住み、日本とヨーロッパをインテリアでつなぎたいと願うインテリアデザイナーの自分が、ぜひ目指していきたいことだと改めて感じたのです。

というと、何だか立派な話のようですが、一時的に訪ねることと、住むことはやはり違います。

ロンドンに最初は旅行者として、次に学生として、そして永住者になって、それぞれの立場での見方も変わりました。少しづつでも本物を知ることで、ぜひもっと深く感じたいと思ったのです。

もちろん今回だけでは不十分ですが、これからもパリに来ることは多くなりそうなので、少しずつゆっくり感じていきたいと思います。

さて、今回のパリの休日の目玉は、パリジャンの方々との密会(?)でしょうか。だって普通にパリに行ったって、そんな機会になんて恵まれません!!貴重なご縁を頂けて感謝です。

場所は こちらHotel de Crillon のダイニングルーム。

(写真:https://www.rosewoodhotels.com/en/hotel-de-crillon/gallery)

1750年代に建てられた建物で、ホテルとして1909年にオープンし、近年大規模なリノベーションをしたラグジュラリーホテルです。

こちらのホテルのウィンドウトリートメントをデザイン及び縫製された職人の方(と言っても素敵な女性の方でした)にお会いしたのです。他にもパリにお住いの皆様に囲まれた素晴らしいひと時に、この街にとても親近感を覚えました。

こちらのカーテンもその方の縫製。

繊細で上品な色使いで、エレガントながらとても居心地のいい空間でした。

階段のアイロンワークもとても素敵なホテルでした。

ウィンドウトリートメントのお話に、アンティークのお話、すると自然にフランスの装飾様式の歴史の話になります。フランスの歴史をもっと知りたくなり、元々行こうと思っていたミュージアムにも足を伸ばしました。

ルーブル博物館の横にある、小さな入り口なのに中は大きな博物館(笑)です。

ロンドンのビィクトリア&アルバートくらい巨大だったらどうしよう、と思いましたが、少々駆け足ながらもオーディオガイド片手にじっくりパリの装飾芸術の歴史を学べました。

昔の私だったら、????という感じだったかもしれませんが、最近はイギリスの装飾芸術含め主要な歴史が少しずつわかってきたので、関連付けながら、ふむふむと興味深く楽しめました。もっと勉強して出直したいという場所です。

(様々なアンティークチェアのディスプレイには、テンション上がりました!特に木枠だけのイス。笑)

展示会で出会う最新のトレンドも面白いのですが、やはりそれらの源は歴史にあるのだと思います。

それと、今回ぜひ行きたかったのは、土曜日に開かれているクリニャンクールというパリ北部にある、ビンテージ&アンティークマーケット。

ここだけでも結構な数の小さなお店がひしめいているんですが、この周りにもさらにいろいろあるんです。

ロンドンで言うところのケンプトンマーケットに近いのかなぁ。

でも、パリらしい(当然ですが)ビンテージ&アンティークに溢れています。パリのデザインはフェミニンでやわらかいですね。ロンドンとの違いをしみじみと感じて、それもまた楽しい。

インテリアショップのように、ディスプレイの素敵なお店も。

ヴィンテージのペンダントランプの専門店。年代を経たガラス越しの光が、空間に何とも言えない味わいを加えてくれそうです。

お店の前の小さなイス達が何ともかわいらしい。

さまざまなケトルたち。

こうして見ると、おすましケトル達がポーズを決めているみたい。笑

余談ですが、これはマーケット近くのカフェのインテリア。窓たち大集合!です。

 

実は今までパリに来ると、すぐホームシックならぬロンドンシックになって帰りたくなっていました。

素敵だけど、それだけでは居心地良くも思えなくて。

でも、今回はそんなこともなく、パリの街を急に身近に感じました。

パリのセーヌ川の越しの夜景、とてもきれいですね。きれいに写真に収めることもできないので敢えて撮りもしなかったんですが、でもここにずっと住みたいかと聞かれたら、実は私の答えは。。。Yesではないかも。

パリが嫌なのではなくて、やっぱり私の街はロンドンだなぁと思うから。

帰る家も、私の帰りを待つ家族も、帰ったら会う約束の友人たちも、もちろん仕事も、今の自分の生活はロンドンにあって、これからもその街で時を重ねることが今は楽しみなのです。

疲労など微塵も感じず心身ともに大満足なパリでの時間に、この芸術都市の魅力をますます感じました。

また近いうちに戻ってきたいと思います♪

こんにちは!齊藤洋子です。

ロンドン在住のインテリアデザイナーです。

仕事、旅の思い出、海外生活の様子を綴っています。

趣味:

街歩き、お屋敷巡り、歴史探索、インテリア、アート、アンティーク、工芸品を見ること。 

座右の銘:

一期一会、温故知新、七転び八起き

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