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秋のデコラティブアンティークフェア

ロンドンでも10月になり、秋が深まってきました。

成熟した色合いが見られる、1年で一番美しい季節だと思います。(と思えるようになったのも、年を重ねたからでしょうか)

年に3回開かれるロンドンのバタシーパークで開かれるThe Decorative Antiques & Textile Fairに行ってきました。

いつもは公園の景色を眺めながら会場まで行き、それもまた楽しみなのですが、今回はSloane Square(スローンスクエア)駅前から会場までの専用シャトルバスに乗ってしまったので、会場目の前まで歩かずに来てしまいました。バスの窓越しに景色を眺めるだけになりましたが、本当に便利です。

さてこちらのフェアは、イギリスのみでなく、フランス、ベルギー、イタリア、北欧からもディーラーさんが集まり、その数なんと約150!

各ディーラーさんの見事なディスプレイが楽しみで毎回行っています。ここでは実際に買えるので、売れるとディスプレイも変わります。なので、初日と最終日では違うディスプレイが楽しめることでしょう。

最近では自分好みのテイストのディーラーさんも決まってきて、その方々が同じ場所にいるので前回を懐かしみながら見ています。

それと同時に、今までよりも落ち着いた新たな視点で見られるので、そんな気づきが新鮮でもあります。

今回私が素敵と思ったディスプレイを少々ご紹介したいと思います。

ちなみに前回の記事はこちら

今回特に気になったのは、アートを含む壁面の使い方、でしょうか。

こちらのインテリアは壁面の使い方がとても重要で、部屋に家具だけが置かれて壁に何もない、ということや、壁の色も意味もなく「とりあえず白」なんてことはありえません。

全体のコンセプトがあってそれに合う色であり、その他のディスプレイと見事に融合して、個性的な世界観を出しています。なので、壁の色は、部屋にどんな家具やアクセサリーが入るか、最終的にどんな空間になるかに合わせて、選ばれるべきなのです。

こちら華やかなピンクの張地のイスが目を引きます。アートだって大胆な色遣い。

ダークウッドのキャビネットの重厚感と、テーブルやディスプレイに使われるガラスの軽さ、

トローリー、シャンデリア、ミラーの部分的にあしらわれたブラスも華やかさを添え、グレイッシュな壁が甘さを抑えてエレガントな雰囲気です。

こちら、何と壁がパープル!

一見選びにくそうな色ですが、シンプルなラインのソファやライトウッドのチェスト、壁面一杯のアートと見事に融合すると、とても落ち着いた上品さを醸し出しています。見えづらいのですが、ソファの上のクッションも白いソファにいいアクセントです。

この色だからこそできるこの空間!もしこの壁が無意味に白かったら…このような空間はできないでしょう。

こんな天井近くにまでアート?と思いましたが、それによって視線が上に行き、空間に広がり感が出ていると思いました。壁一面を有効活用ですね。

アートに一目惚れしてしまったこちらのブース!

何とアートディーラーさんのブースでした。この大胆さ。やはり…。

アートの存在ひとつで、空間の雰囲気はとても大きく変わります。何とも力強さと存在感のあるアートです。

家の玄関にこんなインパクトがあったら…吸い寄せられてしまいそう。笑

小さいながらも、籠って本でも読んでいたい一角です。

これも何とも高い位置にアートがあります。

鏡の効果もあり、視線が上に奥にと広がり、小さいスペースなのにそれ以上に感じます。

座り心地の良さそうなアームチェアが下に…。下から上までじっくり眺めてしまいます。笑

こちらもアートが際立つディスプレイでした。

イスの張地と色も合い、軽さのあるガラスのテーブルやモノトーンのキャビネットと相まって、異なる素材達がバランス良くいます。それに何とも絶妙な壁の色です。

こんな枠だけのイスも立派なディスプレイ。

アポストリー(イスの張り替え)を習っている私にとっては、何とも惹かれる「裸のイス」達。笑

最近はこのフェアも、アンティークとコンテンポラリーアートの組み合わせなど、アートが目立つように思います。

このフェアには、古くて新しい、時代と場所を越えて繋がった、エクレクティックで個性的な空間が広がっています。同じように見えるアイテムですらもその組み合わせはいつも新しく、アンティークのある空間はタイムレスなのだと改めて感じました。

次回の開催は2018年1月。今から楽しみです!

こんにちは!齊藤洋子です。

ロンドン在住のインテリアデザイナーです。

仕事、旅の思い出、海外生活の様子を綴っています。

趣味:

街歩き、お屋敷巡り、歴史探索、インテリア、アート、アンティーク、工芸品を見ること。 

座右の銘:

一期一会、温故知新、七転び八起き

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